最初のノズルは10穴で現在のノズルより直径で70%程度の小型でした。3本(下記写真)のノズルの周囲10穴の径がはそれぞれが違います。3本の放水試験を行い、その中で、中央のノズル径がベストでしたので、消火実験行いました。
結果は、一般の散水ノズルより放水力(距離、水量)は上でしたが、火災の消火となりますとやはり放水が弱々しく感じ圧倒的な消火とは行きませんでした。試作品もサイズを数種類変えて作る為費用もかさみましたが、火災消火と言う責任感か”妥協はなし”の信念でノズルの設計を一からやり直しました。この時期は(社)日本消防設備安全センターの研究助成金を頂いておりましたので大いに助かりました。
この写真ではよく分かりませんが、これらもエアーを取り込み放水する機構になっています。しかし、角度に関しては、水量や放水線が細いことで平行に放出されておりました。
せっかくの試作でしたが、満足できない自分をはっきり自覚できたので、少し言いづらかったのですが、意を決してノズルの再設計を依頼しました。しかし、ノズル担当の協力会社イーシーテクノ(株)の技術者で役員は快く設計の変更を受けて頂きました。
その後、出来たのが10穴を5本のノズル筒にし、本数を減らす分1本の直径を大きくした現在のノズルの基本となりました。この設計で、水量
は30%UPしております。この決断がその後の課題をクリアーする大きな要素となりました。
この後は、開発秘話のノズルのコーナーをご覧ください。